地中海を望むチュニジアンブルーの街「シディ・ブ・サイド」と世界遺産の首都「チュニス」の観光情報を解説!
地中海に面し、北アフリカのほぼ中央にあるチュニジア。
その首都であるチュニスは、北アフリカ屈指の大都市です。ヨーロッパ風で洗練された都会的な新市街と、世界遺産にも登録されていてアラビアンな雰囲気が味わえる旧市街とに分かれているため、全く異なる雰囲気を同時に楽しめるのが魅力です。
また、チュニスから北東に約20キロのところにあるシディ・ブ・サイドは、チュニジアで最も美しい街と言われる代表的な観光地です。その理由は、眩しいほどに白い壁と、それに映えるチュニジアンブルーの色使い。街自体が丘の上にあり、そこから眺める地中海もまさに絶景。チュニジアに行くなら、是非とも訪れたい街です。
当記事では、そんな魅力あふれる「チュニス」と「シディ・ブ・サイド」を詳しく紹介しています。
Contents
チュニスやシディ・ブ・サイドはどうやって行くの?言語や時差など基本情報
日本からチュニジアへのアクセス
日本からチュニジアへの直行便はないため、中東やヨーロッパの都市を経由する必要があります。
国際線の空港がある玄関口「チュニス・カルタゴ空港」は、ちょうどチュニスの中心地とシディ・ブ・サイドの間に位置しており、どちらに行くにも行きやすいですよ。
チュニスからシディ・ブ・サイドへの行き方
チュニス新市街のメイン通り「ハビブ・ブルギバ通り」の東端にある「チュニス・マリン駅」からTGM(郊外電車)で「シディ・ブ・サイド駅」まで約30分。駅から街の中心部までは徒歩約15分程度です。タクシーでも道が混んでいなければ同様に30分程度なので荷物を持っての移動に便利です。
日本とチュニジアの時差
時差は8時間。2022年現在、サマータイムは実施していないため年中同じです。
チュニジアの言語
公用語はアラビア語ですが、フランス語も広く用いられています。ホテルやお土産屋さんで「ボンジュール」とフランス語で挨拶されることも多いです。
また、英語はホテルや観光地ではある程度話せる人もいますので、チュニスやシディ・ブ・サイドでは南部と比べると観光でコミュニケーションに困ることは少ないです。
チュニスの観光スポット8選
もともとチュニスは、古代フェニキア人によって築かれ栄えたカルタゴの衛星都市でした。その後ローマ、ビザンチンの支配下時代を経て7世紀よりアラブ帝国によるイスラム化が始まり、グランド・モスクが建設されるなど、チュニスはイスラムの都市として形作られていきました。
16世紀にはオスマン帝国の属州となり、1881年フランスのチュニジア侵攻により1956年に独立するまではフランス保護領となっていました。その時代につくられていった新市街は西洋的な街並みとなっており、コロニアル風な建物がたちならんでいます。
旧市街、新市街どらちもそれぞれ素敵なので、買い物やカフェなどをしながら街をブラブラするだけでも楽しめます。
旧市街(メディナ)
現在の旧市街は、13世紀の姿を残しているといわれています。迷路のような旧市街にはスーク(市場)があり、土産物、雑貨、日用品などが所狭しとならんでいますので、ここでお土産をゲットするのもよいでしょう。
西側のエリアは落ち着いていて景観が良く、石畳に白い壁、黄色や青の扉がかわいらしく、ついつい写真を撮りたくなる雰囲気。このあたりには邸宅を改装したホテルもありますよ。
グランド・モスク(ジトゥーナ・モスク)
旧市街の東側の入り口である「ヴィクトワール広場」から伸びるメインストリート「ジャマー・ジトゥーナ通り」をまっすぐ進んだ突き当りにあります。
“オリーブの木のモスク”という別名があり、このモスクができる前には多くオリーブの木があったことからそう名付けられたそう。チュニジアで一番古いモスクはケロアンのグランド・モスクですが、2番目に古いのがこのモスク。
カスバ広場
旧市街の西側の入り口で、国旗がはためく大きな広場の中央には特徴的なモニュメント。正面の美しい市庁舎など、まわりには役所や政府機関などがあり、政治の中心地となっています。
フランス門(バブ・ブハル)
新市街と旧市街を分かつ門。新市街の「フランス通り」の西端、旧市街の東側の入り口である「ヴィクトワール広場」に面して建っています。
かつては城壁が旧市街を取り囲んでおり、その一部が残ったもので、厳格な雰囲気が感じられますね。
中央市場
フランス門から少し東南に行ったところにあります。チュニス市民の台所で、肉、魚、野菜や果物、パン、香辛料など…いろいろなものが売っています。地元の生活を覗いてみるのも楽しいですね。
ハビブ・ブルギバ通り
新市街の東西に伸びる目抜き通り。西側はフランス通りにつながる独立広場から、東側は時計塔のある1月14日広場を通り、チュニス湖までを結んでいます。
広い通りの中央は街路樹が植えられた遊歩道になっており、両側にレストランやカフェ、ショップなども多いため、人々が行き交いにぎやかです。
大聖堂(カテドラル)
ハビブ・ブルギバ通りでひときわ目を引く建物。イスラム教徒が多くを占めるチュニスにでは数少ないカトリックの教会です。
ちなみに独立広場を挟んで南側にはフランス大使館があり、フランス統治下時代の面影を感じます。
バルドー博物館
チュニスの北西のはずれにあるチュニジア最大の博物館。世界でも有数のモザイクコレクションは圧巻です!
カルタゴ遺跡やドゥッガ遺跡、エル・ジェムやスースなど各地の遺跡から収集され、主に古代ローマ時代のモザイクをはじめとして、カルタゴ時代やビザンチン時代のものなどが収蔵されています。
また、オスマン帝国時代の宮殿を改築して作られた博物館のため、イスラムの化粧漆喰や幾何学模様のタイル、オスマン様式の天井装飾などにも注目です。
※2022年11月現在、残念ながらバルドー博物館は臨時休館しており、再オープン時期は未定。
★カルタゴ遺跡やドゥッガ遺跡などについて、詳しくは下記記事をご参照ください。
遺跡、街、自然!チュニジアが誇る8つの世界遺産を個人旅行専門店がご紹介♪
シディ・ブ・サイドの歩き方
シディ・ブ・サイドという街の名は、12世紀から13世紀に生きたアブー・サイード・アル・ベージという聖人の名が由来です。彼はチュニスで教師として活躍した後、シディ・ブ・サイドでスーフィズム(イスラム神秘主義)を教えていました。
オスマン帝国の統治下時代でチュニスの街が栄えた17世紀以降、ブルジョワ階級の人々が次々と家を建てました。現在のように青と白の街になったのはその後。1900年代初頭にシディ・ブ・サイドに住んでいた、画家であり音楽学者の「ロドルフ・デルランジェ」という男爵が愛する青と白が強制され、景観保護のため無秩序な建物の建設が禁じられました。
1時間ほどで回れてしまう小さな街ですが、カフェをはしごしたり、海を眺めながらのんびりしたりと、是非とも宿泊してゆっくり滞在したいと思わせる魅力が溢れています。
カフェ・シディ・シャバーン
シディ・ブ・サイドの代表的な景色としてよくガイドブック等に載っているのは、実はこのカフェの入り口付近からの景色。写真を撮ったら、ぜひ店内で海を眺めながらゆっくりとカフェタイムを。昼間はもちろん、夕暮れ時も素敵ですよ。
カフェ・デ・ナット
シディ・ブ・サイドのシンボル的なカフェ。お土産屋が立ち並ぶメインストリートに面しています。
18世紀に創業された歴史あるカフェで、青と白の街とは打って変わり、店内は赤と緑の柱が特徴の伝統的な雰囲気。靴を脱いでゴザの上に座ってくつろげます。ここではぜひ名物の松の実ティーをご賞味ください。
バンベローニを食べる
カフェ・デ・ナットの近くに、街の名物であるバンベローニのお店があります。見た目は大きいドーナツですが、かなり軽いのでペロリといけてしまいます♪
カルタゴ遺跡に足を伸ばす
シディ・ブ・サイドからカルタゴ遺跡群までは車で10~15分程度で行けてしまいますので、シディ・ブ・サイド滞在中に訪れるのも一案です。距離は近いですが青と白のリゾートから一転、古代の遺跡をめぐるというコントラストもまたチュニジアの良さだと思います。
おすすめホテル
チュニスやシディ・ブ・サイドのおすすめホテルをご紹介いたします。
ホテル・アフリカ(チュニス)★★★★★
新市街のメインストリート、ハビブ・ブルギバ通りに建っておりロケーション抜群。外観は都会的な高層ビルで特に目立っています。
ロビーは広くて5つ星らしい豪華さがあり、客室は落ち着ける雰囲気。高層階の客室からはチュニスの夜景を見ることができます。
Hotel Africa
50, Avenue Habib Bourguiba, Tunis Centre , 1001 Tunis
公式サイト
ホテル・カールトン(チュニス)★★★
こちらも、ホテル・アフリカと同じくハビブ・ブルギバ通りに面していて観光に便利な立地です。現代的なアートをがちりばめられておりモダンな雰囲気。お部屋はコンパクトでシンプルですが、共用部同様アートがありおしゃれです。
Hotel Carlton Tunis
31, Avenue Habib Bourguiba, Tunis 1000
公式サイト
ダール・エル・メディナ(チュニス)
旧市街の中でも落ち着いた雰囲気のカスバ地区にあり、昔の邸宅を改装したブティックホテル。アラブの雰囲気を感じながらメディナの中に滞在したい方におすすめです。
Dar El Medina
Rue Sidi Ben Arous, Tunis, Tunis, 1006, Tunisia
公式サイト
ダール・サイド(シディ・ブ・サイド)★★★★
シディ・ブ・サイド随一の人気プチホテルといえます。以前は邸宅として建てられた建物をホテルに改装したため、24ある客室はすべて違うつくり。人気ゆえに早いうちから満室となることもしばしば。庭や一部の部屋からは海の景色が楽しめます。
Dar Said
Rue Toumi 2026 , Sidi Bou Saïd
公式サイト
まとめ 満喫するなら「個人ツアー」がおすすめ!
チュニジア首都チュニスと、人気の観光地シディ・ブ・サイドをご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。チュニスやシディ・ブ・サイドを拠点にゆっくり過ごしたい!という方も、せっかくなら色々な場所をアクティブに周遊したい!という方も、どちらもいらっしゃると思います。
周遊する場合は、やはり交通の便が気になるところ。荷物を持っての移動も面倒ですし、限られた時間の中でチュニジア内に点在するみどころを個人で回るのは、なかなかハードルが高いですよね。
1都市だけに滞在するにしても、迷路のようなチュニス旧市街や観光スポットを効率よくまわるのは難易度が高いです。また、フリーの日にオプショナルツアーで別の街に日帰り観光へ!ということを考える方も多いのではないでしょうか。
団体ツアーを利用する方法もありますが、自分の好きなところへ行けなかったり、駆け足だったり、逆に待ち時間が長かったりすることも。そう考えている方のために「スペースワールド」はリーズナブルかつお客様のご希望に沿った個人ツアーを提供しています。
弊社のチュニジアツアーでは、専用車やプライベート係員をお手配。空港到着時にお出迎えするので安心して旅行をスタートできますよ。専用車ならラクラク移動でき、なかなか英語が通じにくいエリアでも係員が一緒なら安心です。オプショナルツアーも多数ご用意しておりますので、フリーの日にご利用いただけます。ぜひスペースワールドにお任せください!
スペースワールドのチュニジアツアーについては以下のページで詳しく紹介しています。
おすすめツアー
最後にチュニジア旅行によくある質問を一問一答形式で紹介します。ぜひご活用ください!
チュニス&シディ・ブ・サイドQ&A
ホテルのアレンジは可能?
可能な限りご対応いたします。ご希望のホテルや滞在のイメージがある場合はまずご相談ください。また、延泊のご対応も可能です。周遊の終わりにシディ・ブ・サイドゆっくり滞在なんていうのもいいですね。
チュニスからほかの街に日帰り観光できる?
はい、弊社ではチュニス市内観光のオプショナルツアーだけでなく、カルタゴ遺跡&シディ・ブ・サイドやドゥッガ&ブラレジア遺跡、中部のスース・ケロアンへのものなど多数ご用意しております。また女性の方にはタラソテラピーのオプショナルツアーもおすすめです。
ご要望に応じてツアーを組むこともできますので、ご相談くださいませ。
おすすめの観光の時期は?
暑すぎず寒くもない春と秋がベストです。ただ、温暖な地中海性気候のため冬でも寒すぎるということはありません。
夏場はかなり暑くなりますが、乾燥しているため都市部のみの観光なら問題ありません。ただし砂漠方面にも行きたい場合、夏は注意が必要です。
旅行日数はどれくらい必要?
チュニスやシディ・ブ・サイドだけであれば、夜発のフライトを利用して現地で3泊(機中2泊)のトータル6日間あれば十分観光できます。中部にも足を伸ばして周遊したい場合は7日間、南部にも行くのであれば8日間あるとよいですね。